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繁盛の条件「気を満ち溢れさせる」 唐池恒二 九州を周遊する豪華列車「ななつ星in九州」。 世界でも評価されるこの列車の開発・実現に至るまで奔走されたのが 九州旅客鉄道で当時、社長を務めていた唐池恒二氏でした。 繁盛する店と繁盛しない店を分ける一番の要素は、 その店に気が満ち溢れているかどうかだと気づきました。 気というのはたとえ初めて行く知らない店でも、 なぜか入る前から薄々感じるものです。 綺麗に掃除されていたり、元気のいい声が飛び交っていたり、 そういう店はいい店だなって思いますよね。 実際、料理もサービスもほとんど間違いない。 では、気を満ち溢れさせるにはどうするかと。 これは外食事業部時代からいまも社員に言い続けていることですが、 一つは 「スピードあるキビキビした動き」 迅速に動くと気が集まります。 二つ目は 「明るく大きな声」 挨拶にしても打ち合わせや電話にしても、 小さな声でヒソヒソ喋っている人がいるんですけど、 それじゃあ全然職場に気が満ち溢れません。 だから、もっと明るく元気に大きな声を出せ。 三つ目は 「隙を見せない緊張感」(準備を徹底する) 誰に対して緊張感を持つのか、それはお客様です。 本社は、 お客様は見えませんので、お客様を想定して、こういうことをしたら お客様はどう感じるか、どう反応するかということを意識する。 現場は、 常にお客様に見られているので、お客様がいつ来られても いいような態勢を整えておく。 接客サービスで一番大事なのは、「待っている時の姿勢」なんです。 お客様は大抵予告なしで突然いらっしゃいますよね。 その時に、いつ来店されてもいいような 表情、態度、事前の準備ができているかどうかです。 例えば、店に入った瞬間、従業員がつまらなそうな顔をしてボーっと 突っ立っていたり、客席の横に食材の段ボール箱が放置されていたり すると、それだけでもうこの店はダメだなと思うでしょう? ですから、接客サービスというのは準備で八割決まると思います。 普段から準備をしていないと咄嗟(とっさ)の時に対応できない。 毎日「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」 という声出しや笑顔の訓練をしていると、咄嗟の時にも自然と出せる。 お客様に隙を見せない緊張感を持つとは、準備を徹底するということ。 四つ目は 「貪欲さ」 喜んでいただけるお客様を一人でも増やそうと呼び込みをするとか、 更にお客様に満足して頂けるよう、もう一本ビールをお勧めしようとか、 もう一品おつまみをご注文いただこうとか、 あるいはもっと自分を成長させようといった追求心、向上心です。 「スピードあるキビキビした動き」 「明るく大きな声」 「隙を見せない緊張感」 「貪欲さ」 この四つを徹底的に現場に浸透させることで、八億円の赤字を 抱えていた外食事業部を三年で黒字化へと導くことができたんです。 七年間外食事業に携わった後、鉄道事業でも同じ手法を用いて 改革にあたりましたが、気というものは人がつくりますから、 規模の大小、業種の違いに関係なく共通すると確信しました。 |
2026.07.27 |
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